車椅子ユーザーでも使いやすいキッチン実例! セパレートで快適アクション!
我が家が一番こだわった設備はトイレですが、次点でキッチンです。
理由は車椅子ユーザーとなった夫に料理担当を丸投げしたかったからです!笑
でも車椅子でも使い勝手の良いキッチンになるまで迷走しまして…。その体験談は別記事で語ってます。
高さや寸法も載ってます。
苦労したかいあって大満足なキッチンが出来上がりましたので、良かった点と悪かった点をご紹介したいと思います!
大満足なのに悪かった点あるのかよ、って感じですが。笑
ちなみにⅡ型(セパレート)キッチンですが、わざわざこの形にしたのは単純にスペースの問題なだけです。I型が出来る広さならその方が安いです。でもⅡ型だと動線はとてもよいです!
- 脊髄損傷者(L1)
- 車椅子ユーザー
- 下肢不随
- 体幹あり(だけど健常者と同等ではない)
車椅子でも使いやすく! 造作キッチンで工夫したこと・満足していること
シンク下&加熱器下をオープンに!
車椅子完全対応です。ガラ空きです。正面から突っ込んでいけます。
車椅子の転回も非常にしやすいです。普通のキッチンだと余程の通路幅がない限り、つま先がぶつからないように気を付けて転回しないといけないので。
あと思いもよらず、掃除がめちゃくちゃしやすくて嬉しい。ほぼロボット掃除機まかせですが。
水栓トラップも車椅子で入ったときに足がぶつからないようになってます。指定しなかった(し忘れた)のに…すごい…ありがとう…。
洗面所の記事でも排水パイプについて触れてますが、洗面所はおもいっきり邪魔になってます。
通路幅120cmで難なくすれ違いできる! 対岸に物を渡せる!
料理担当は夫ですが私も手伝ってまして、毎日2人で仲良くご飯作ってます。
とにかく動き回るキッチン。ですが通路幅を120cmにしたおかげでスイスイすれ違えます。(さすがに通路ど真ん中に車椅子が居たら通れませんが…)
シンク側⇔加熱機器側へ渡す作業も、くるっと振り向けばいいので両手で車椅子を漕がなくてOK。
ただ片手で持つことになるので、重たいものは渡せないです…。
欲を言えば、タオルバーを端から端までの長いものにすれば、片手でどこにでも移動できてもっと楽だったな
シンクの水栓は先端で吐水・止水が可能なタイプに!
車椅子キッチンのことを調べていて見つけたパナソニックのエイジフリープラン。そこで紹介されていた先端開閉式水栓を我が家も採用しました。
車椅子ユーザーに使いやすいのはもちろん、健常者にも使いやすい!
濡れた手や油まみれの手でレバーを触らずにすみ、腕で簡単に吐水・止水できます。
よくある上下レバーだと水栓に水あかが付きやすいですが、これはほぼつかない! お掃除が楽!
そして泡沫水栓なので水の跳ね返りがほぼ無い! 浅型シンクなのに飛び散らない!
夫は「タッチレス水栓がよかった」と文句言ってましたが、掃除やセンサーの反応面から私はこちらの先端開閉式の方が使いやすいと思います。タッチレス高いし。
難点はデザインが微妙なこと…。
水栓には一般地用と寒冷地用があるのでご注意を。
ワークトライアングルを意識した配置
シンク・加熱器・冷蔵庫。この位置関係をワークトライアングルと呼び、3つを繋げた動線が正三角形に近いほど作業効率が良いキッチンと言われています。
というわけで我が家はバリバリ意識してこの配置にしました。結果、大成功です。
特にシンク+作業スペースと冷蔵庫の位置関係が非常に重要で。
冷蔵庫を開けて隣の作業スペースに次から次へと置いていける楽さ。そのまま横にスライドして野菜が洗える。食材を加熱中、ちょっと味を足したいときも振り向けばすぐ冷蔵庫。めちゃくちゃ快適です!
余談ですが、冷蔵庫は片開きの方が車椅子ユーザーにとっては使いやすいですよ。
観音開きだと扉が邪魔で作業スペースへの出し入れがしづらいんです。
我が家は受傷1年前に買い替えたばかりだったので仕方なく使い続けます…。
横並びダイニングで配膳しやすく!
物を持ちながら車椅子は漕げません。膝の上に置いて運びます。
でも不安定ですし、出来上がった料理を落としたら目も当てられません…。どうせ掃除するのは健常者の私…。
そこで加熱器横にダイニングテーブルです。
加熱器前に居ても腕を伸ばせば置けます。落とす心配ナシ!
横並びダイニングが難しい場合は、ニトリのすべりにくいトレーの活用がおすすめです。我が家もたまに使ってます。
キッチン下収納がない分、ダイニングに大容量パントリー!
現在はもう汚すぎて見せられないので、引き渡し時の写真を。壁紙がグレーの部分がパントリーです。
Ⅱ型でシンク下&加熱器下はオープン。我が家のキッチンに収納スペースがほぼありません。
そのため食品のストックや掃除用具はダイニング横の大容量パントリーに収納してます。
電子レンジもここに置いてまして、ダイニングから近いので車椅子でも運びやすいです。
食器や調理器具はあまり持ってないため、アイランドの引き出しにかろうじて収まりました。
食器はどんだけ持ってないかというと、旧宅でキッチンの引き出し4段に収まる量です。
家族増えたら危ういですが、お皿の種類を工夫すれば多分いけると思うんだ…。ワンプレート皿とか。
マグネットが付くパネルでシンク側の収納を増やした!
シンク下に収納が作れない分、壁も重要な収納場所。
シンク前の壁をパネルにして、マグネットタイプのグッズでよく使うものをくっつけてます。
車椅子ユーザーでもティッシュやキッチンペーパーには何とか手が届く感じ。
立ち上がり(段差になってるとこ)までの奥行が65cmなので、ティッシュまでは70cmくらいです。参考までに。
ティッシュケースはこれ。
キッチンペーパーホルダーはこれ。
棚はこれ。
車椅子仕様の造作キッチンで失敗したこと・後悔ポイント
浅型シンクにしたら、水勾配がほぼない…?
我が家のシンクは内寸深さ14cmの浅型シンク。
キッチンメーカーのシンクように多機能なタイプではありません。スポンジ置き場もないし、水も溜められないし、マジのガチでシンクのみです。
それはいいのですが、水勾配あるの…?と疑問を持つくらい、すみっこにゴミが溜まる溜まる。しかもシャワータイプの水栓ではないため、流すのに苦労します。
シンク用スポンジでかき集めればいいだけなのですが、細かい野菜くずがある日はうんざりです。
結局、旧宅で使っていたレバーが下側についてるシャワー水栓がよかったのかもしれません。泡沫じゃないから水はねが気になりますが。
食洗機は卓上タイプでなくてもよかったかも…?
食洗機すばらしー!!!
毎日の皿洗いから解放され、そのぶん自由時間が増えました。食洗機様様です。
シンク下スペースを空けるために卓上タイプの食洗機を設置しましたが、ビルドインタイプでもよかったかな、と車椅子の動線見てて思いました。
シンク前から動くとき。圧倒的に冷蔵庫&加熱器方向への移動が多く、つまりはそちらに転回します。
現在食洗機が置いてある下のスペースは無理に空けなくても、動線の邪魔にならなかったなー、と。
だったらそのスペースに深型食洗機入れればよかったなー、と。
でもそうすると今度は「予洗いしてから食洗機に食器を入れるまでに水がポタポタ垂れる問題」が発生しますし、体幹の問題であまり屈めませんし、どっちがいいのか悩ましいです…。
あ、高さのある卓上タイプですが、夫は問題なく使えます。(でも何故か皿洗いは私の仕事…)
全然関係ないですが壁に貼ってあるカピバラさんのランチョンマットは、夫が入院中のリハビリで、私のためにちくちくと刺繍してくれた一品もの! 宝物です!(自慢したかった)
車椅子用キッチンのポイントまとめ
- シンク下や加熱器下をオープンにすれば車椅子でも使いやすい
- シンクの排水パイプは車椅子の邪魔にならないようにする
- 通路幅は可能なら100cm以上(車椅子が転回できるくらいの幅が欲しい)
- キッチンの側面に手すりをつければ片手で移動できるので楽
- TOTOの先端開閉式水栓が使いやすいけど、シャワーノズルではないのでシンクのゴミが集めづらい
- 冷蔵庫横が作業スペースだと食材を出し入れしやすい
- 加熱器横がダイニングテーブルだと配膳しやすい
- シンク下や加熱器下を空ける場合、他の場所に収納スペースは必須
- マグネット対応のパネルは付けておけば何かと便利
- 浅型シンクを選ぶ際は水勾配があるか要確認!
- 車椅子ユーザーが食洗機を使う場合は卓上タイプの方がいいかも…?
調理中、車椅子だと動くのが大変なので、動線は出来るだけコンパクトにまとめるといいですよ!
この記事を書くにあたり、夫に色々とヒアリングをしていたのですが
とにかく高さ! 高さを車椅子ユーザーに合わせるのは必須! 高さを合わせて下をオープンにすれば何とかなる! 横向きはやりづらい!
と、力説してました。
参考になれば幸いです。
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