帰宅動線バッチリなバリアフリー洗面所! 車椅子家庭の実例
車椅子ユーザーとなった夫のためにバリアフリー住宅を建てました。今回は洗面所の話です。
理由は後述しますが、我が家はあえて洗面所と脱衣所を分けました。
特に不便ではないですし、どちらかというとメリットの方が大きいので、これからバリアフリー住宅を新築される方は検討してみてください。
- 脊髄損傷者(L1)
- 車椅子ユーザー
- 下肢不随
- 体幹あり(だけど健常者と同等ではない)
洗面所のカウンターはTOTOのベッセル式洗面器用カウンターです。カウンターの厚さが薄めなので、使いやすい高さにしたら足が入らない!ということを防いでくれます。
車椅子でも使いやすいオシャレな造作洗面台! こだわりポイント
玄関ホールに洗面所を設置! 帰宅後すぐ手洗いができるようにした
外で車椅子を漕ぐと手が汚れがち。
帰宅後、その手で色んなところを出来るだけ触らないようにしたい! ので、玄関ホール(階段下)に洗面所を設けました。
昨今のコロナ対策にもバッチリです。
エレベーター前に広い空間ができたので(エレベーター出入口⇔ランドリー出入口の距離は約1.5m)、夫も
このスペース、転回しやすくてとてもいい!
と喜んでます。
ホームエレベーターは中で転回できないのですよ…狭いんですよ…。
ごちゃつきがちな洗面所ですが、玄関に立ってのぞき込まないと見えない配置なので、ちょっとした訪問客(宅配業者とかご近所さんとか)には生活感は隠せてます。
洗面台下をオープンに&横幅広めで物をいっぱい置けるようにした
車椅子ユーザーなので、もちろん洗面台下はオープンです。
システム洗面台ではないため、鏡面裏にも洗面台下にも収納がありません。
収納が確保された車椅子ユーザー用の洗面台もありますけどね…廊下に配置したのでオシャレにしたかった…
一応横には奥行浅めの収納はありますが、そこに全て収納できるわけがないので様々なものが出しっぱなしになります。
なので洗面台の横幅を広めにとりました。120cmです。
車椅子ユーザーと健常者なら並んで使えます。肘当たりますが。
オープンな洗面台下の奥はストック置き場。無印良品のポリプロピレンファイルボックスに蓋とキャスターをつけることでパッと見スッキリです。(写真右)
あと非常持ち出し用のリュックもここに。こちらも白に統一することで見た目スッキリ。(写真左)
隅の奥まで突っ込んでおけば車椅子でもぶつかりません。(洗面台奥行70cm)
大きな鏡で車椅子ユーザーにも健常者にも使いやすくした
公共施設の多目的トイレで、洗面台の鏡が斜めになっているものを見たことがあるかと思います。
意図はもちろん車椅子ユーザーに使いやすいように、です。
でもそれを家庭でやると健常者にとって使いにくいものになってしまうんですよね。
双方が使いやすくするには「縦長の大きな鏡をカウンターギリギリに寄せて設置すること」がポイント。
我が家もそんな感じで大きな鏡をつけました。後ろに下がれば(健常者は)ほぼ全身が見え、よい感じです。
洗面台脇にコンセント
設計段階でカウンター奥のコンセントはありましたが、奥だと車椅子ユーザーは手が届きません。
加えて洗面台にあれこれ置くつもりだったので、コードがひっかかることが目に見えていました。
そこで横の壁にコンセントを追加して、小さな不満を防止。
結果、とても使いやすいです。間違いなかったです。
バリアフリー関係なく、家づくりにありがちな後悔ポイントなので、もうここのコンセントは標準仕様にすべきだと思います!
車椅子ユーザーのための洗面所で失敗したこと
洗面所の排水パイプが邪魔…
キッチンの記事で少し触れましたが、我が家の超絶大失敗ポイントがこれ。
膝に当たる位置に排水パイプがあることです。
足の位置によるので絶対に当たるわけではないですが…。
怪我の原因は出来るだけ排除しようとしていたし、排水パイプを気を付けなければいけないという知識もあったのに、指定し忘れていた自分が恨めしい。
これからの方は本気でご注意ください。なにとぞ…。
シャワー水栓ではない…
水栓の水垢と戦う日々におさらばする!
そう決意し、白い水栓金具にしました。おかげで白いウロコが目立ちません。
でも夫はこの水栓が気に入らず
シャワー水栓が良かったな
と不満を漏らしていました。
確かに、顔を洗うのに前傾姿勢が難しい脊髄損傷者にはシャワー水栓の方が良い!
…とはいえどうしようもないので、壊れない限りこのままいきます。
夫はサボリーノしとけ。
車椅子ユーザーのための造作洗面台の設計ポイント
- 玄関近くに洗面所を設置すれば、帰ってきてすぐ手洗いうがいが出来る
- 車椅子が入るようにカウンター下はオープンにする
- カウンターが広いと、モノを色々広げられて使いやすい
- 前かがみが難しい脊損者は、シャワー水栓があるとGood!
- 排水パイプが足に当たらないようにする
- 大きい鏡なら車椅子ユーザーも健常者も問題なく使える
- 奥まで手が届かないので、洗面所脇にコンセントは必須!
この記事が参考になれば幸いです。
他の場所はこちらからどうぞ。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません