車椅子で洗濯&物干しをするために脱衣所・ランドリールームで工夫したこと
車椅子ユーザーとなった夫のために建てたバリアフリー住宅。
今回は脱衣所とランドリールームをご紹介します。
この記事で紹介する工夫に加えドラム式洗濯機を活用することで、夫は黙々と日々の洗濯をこなしてくれてます。
- 脊髄損傷者(L1)
- 車椅子ユーザー
- 下肢不随
- 体幹あり(だけど健常者と同等ではない)
一般的な住宅は洗面所と脱衣所は同じ空間ですが、我が家は分けました。洗面所のことは別記事をご覧ください。
車椅子ユーザーと共生するための脱衣所・ランドリールームで工夫したこと
4.5畳の広いスペースを取った
我が家の入浴方法は介助式車椅子です。
関連記事介助式車椅子でも一人で入浴可能! バリアフリー浴室の実例
脱衣所で車椅子を乗り換えるため、2台置けるだけの広いスペースが必要でした。
加えて洗濯も同じ場所で行う予定だったので、広めの4.5畳に。
室内で余裕で転回できる広さです。洗濯機から物干し竿までの移動もスイスイです。
夫が移乗したり体拭いたりしてる最中で、車椅子が2台置いてあっても健常者は横を通れます。
浴室出入口脇の移乗場所に手すりをつけた
工務店さんが「ここにも手すり必要だよね」と設計に盛り込んでくれたのですが、正直私は
(車椅子から車椅子への移乗なのにそこの手すりいるか…? バスマット干し場になるのが容易に想像つきますわ…)
と思ってました。
でもバスマット干し場になることはなく、別の用途で大活躍することに。
着衣エイド置き場です。
我が家は介助式車椅子で介助なしで入浴すること多々。
介助式車椅子は手の届く位置にブレーキレバーがありません。車輪脇にあるストッパーでロックします。残念ながら車椅子ユーザーは手が届かない位置。
そのため夫は着衣エイドをうまく活用してブレーキをロックしたり解除したりしています。
手の届く位置に良い感じの置き場があったことに安堵しています。立て掛けたら何かの拍子に倒れちゃうので。
介助式車椅子で一人で入るご家庭におすすめです。
電動昇降式の物干し竿を2台設置した
受傷前から洗濯は夫の仕事でした。私がやると色物を分けずに洗って夫からクレームが入るからです…。
受傷後も夫にやってもらう気満々だった私。
ベランダに干すのは無理なため、電動昇降式の物干し竿を2本つけました。パナソニックのホシ姫サマです。
床から120cmの位置まで下がる(天井高240cmの場合)ので、車椅子ユーザーでも洗濯物干しが可能に。
ドラム式洗濯機で乾燥までやっちゃうので2本もいらないかな?と思ったのですが、付けといてよかった。
1本は大判バスマット専用。もう1本は乾燥かけても半乾きな洗濯物用です。
こまめに畳まない我が家のようなズボラ一家さんには、余裕ある洗濯物干し場をおすすめします。
将来脱衣所を分けられるように下地を入れた
脱衣所を通らなければトイレに行けない間取りなので、将来子どもができたときに困るだろうな~と思い、脱衣所中央に下地を入れました。
思春期になったらロールスクリーンを後付けしようと思ってます。まだ遠い未来の話ですが…。
物干し竿や照明も干渉しない位置に設置したのでぬかりはないです!
余談ですが、脱衣所に鍵かけられたら夫がトイレに行けず文字通り死んでしまうので、2ヵ所ある扉のうち1ヵ所しか鍵をつけませんでした。
…が、お風呂に入ってるかどうかなんて鍵かけずとも分かるので、鍵なしでよかったと思ってます…。
分電盤(ブレーカー)を若干低めの位置にした
我が家のブレーカーは脱衣所にあるため、脱衣所で工夫したことのカテゴリに入れちゃいます。
電気を使い過ぎてブレーカーが落ちてしまったとき。
スマートメーターが設置されていれば自動的に復旧します。
昔はブレーカーのツマミを手動で上げましたが、今は車椅子ユーザーでも普段の生活では特に困りません。
それでも日本に住む以上否定できない可能性…大地震が起きたときのことを考えて、ブレーカーの位置を少し下げました。
地震による停電、復旧後の漏電による火災。全員避難しており火事に気付いた時にはもう手遅れ…。
なんてことを回避するために、避難時はブレーカーを手動で落とす必要があります。
私が居ないときでも棒(着衣エイド)を使えばなんとか届く距離です。
ひとつ問題があるとすれば、果たして緊急時にこのことを覚えているかどうか…。不安。
脱衣所・ランドリールームで失敗したこと
ホシ姫サマが昇降時うるさい…
ホシ姫サマのモーター音うるさい!!!
昇降中の会話はちょっとボリューム上げないと聞こえないほど。
寝室の電動ロールスクリーン(プロジェクター投影用)はとても静かに動くので、何なんだこの差は…と。
ある程度パワーが必要だから仕方ないのでしょうか…。
電動タイプの物干し竿は他に同等品がなかったので、我慢するしかないのですが。
車椅子ユーザーのための脱衣所・ランドリールームの設計ポイント
- 車椅子で入浴する場合は移乗のため脱衣所を広めにする
- 電動昇降式の物干し竿が便利だけど、稼働時大音量…
- 分電盤(ブレーカー)は手で触れる位置まで下げなくてもいいけど、道具を使って届く位置にはしておいた方がよい
この記事が参考になれば幸いです。
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