脊髄損傷者の確定申告…控除対象となる医療費を税務署に行って聞いてみた!
3月に夫が脊髄を損傷して、月日が流れ12月。夫のケガを起因とした諸々の出費はこの9ヵ月で300万円を優に超えました。
医療費の明細は医療保険の記事でまとめてありますので、よければご覧ください。
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もちろん高額療養費制度や民間の医療保険による給付でだいぶ戻ってきてはいます。ありがたやー。
その上、日本は更に優しい制度「医療費控除」があります。めちゃくちゃざっくり説明すると、確定申告すると次年度の手取りが増えます。
でも
医療費ってどこからどこまで? これは対象になるのかならないのか…専門家に判断してほしい!(タダで!)
というわけで管轄の税務署に行って、実際にかかった内訳を見せて、判断をしてもらいました!
医療費控除の対象となるもの・ならないもの【脊髄損傷患者の実例】
医療費控除の対象となるもの
- 入院治療費
- 食事療養費
- コルセットや装具代
- ドクターヘリ代
- 転院時の介護タクシー代・飛行機代
まず医療費控除の対象となるもの。上4つは言わずもがなです。少し調べるだけで対象となることが分かるので、悩むこともありません。
問題は一番下の「転院時の」介護タクシー代や飛行機代。
「通院時で」「公共交通機関が使用できない場合の」介護タクシー代は医療費控除の対象です。
でも転院時は? 歩けないのだけど、公共交通機関なら利用できると見なされて対象外になるのでは? ちなみにマイ車椅子持ってないけど。
と思ったのですが、転院時でもOKだそう。公共交通機関を使えるような状態でも、病院の指示で介護タクシーを使ったのであれば問題ないとのこと。
私たちは再生医療を受けるために飛行機を使いましたが、それもその病院でしか受けられない治療だったので控除対象として認められました。
もちろん自力(徒歩や自家用車)で移動できないことが前提ですが。
医療費控除の対象外となるもの
- 自己都合の差額ベッド代
- 病衣レンタル代
- 入院中のインフルエンザ予防接種代
- 自己導尿の際に使う清浄綿、使い捨て手袋、潤滑ゼリー等
続いては医療費控除の対象外となるものです。こちらも上2つは、少し調べるだけですぐ分かります。
「入院中の」インフルエンザ予防接種代は
インフルエンザになったら治療がストップしてしまうんです! 半強制的だったんです!
と主張しましたが対象外でした。
治療ではないから、とのこと。
自己導尿に使う諸々のグッズ(自費購入)も
病院から買ってくれって言われたんです…これがないと感染症になってしまう可能性があるんです…
と主張しましたが対象外でした。
医師の意見書があれば検討の余地はあるそうなので、出来る方はどなたかやってみてください。私は勇気がなくて出来ません。笑
保険金などで補填される金額について【高度障害時の保険金は?】
医療費控除の計算式は上記の通りです。
この保険金などで補填される金額について、国税庁のページにはこのように書いてあります。
生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
ここで疑問が浮上しました。
生命保険の高度障害時の保険金は補填とみなされるの?
高度障害時の保険金は今後の生活のためのもの。ならば医療費の補填となならないのでは? と思ったので聞いてみたところ…思った通り、高度障害時の保険金は医療費の補填としてみなされない そうです。
自分や家族のお金を守るために、税務署に行こう!
正直、こういった難しい話って人によって判断が違うということが往々にしてあります。
例えば私は「9月以降の高額療養費の給付が年明けになってしまうのですが、これはどちらの年度で計上すればいいですか?」と相談したところ「個人の場合は、給付日ベースで計上してください」と言われましたが、国税庁のHPには発生日ベースで計上と書いてあります。
実を言うと「高度障害時の保険金は医療費の補填かどうか」という判断も、窓口相談に行った時は補填となると言われ、その判断を疑って電話相談したら補填にはならない、との回答でした。
話した感じ電話相談で対応してくださった方のが詳しそうなので、そちらを信用することに。
実際に相談した私はこれで確定申告して、何かあっても「○○税務署の○○さんがこう言ってました!」と主張出来ますが、このページをご覧いただいている方はそうもいきません。
不明な項目があれば税務署に相談して、何か突っ込まれた場合のために実績を作ることをおすすめします。
皆さん優しく色々教えてくださったので、一人で色々調べて悩む時間が勿体なかったな、と今は思います。
まずは管轄の税務署に電話して「確定申告の件で相談に乗ってほしいので、面談予約をお願いします」と、予約を取ることから。
確定申告の期間(2月16日〜3月15日)は予約が取りづらいので、医療費がある程度出そろった早めの段階で行くとベター。
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